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三条へ行かなくちゃ 三条堺町のイノダっていうコーヒー屋へね (コーヒーブルース/作詞・作曲 高田渡) 先日、ゴールデン街で飲んでいたら、同じカウンターで飲んでいたおばさんと意気投合して、何故か一緒にこのうたをうたっていた。 そのおばさんは「異議なし!」を連呼し、一体今はいつの時代かと思うようなひと時だった。 それで、「これはイノダへ行かなあかんなぁ」と思い、旅の途中、京都に寄った時に「イノダ」へ寄った。 昔、学生時代を京都で過ごしていた頃、「イノダ」に行ったことは一度もなかった。 僕の主な行動範囲が丸太町通り以北だったこともあるが、当時の僕には「イノダ」はあまりにもスノッブで、同じ回顧主義にしても、荒神口のジャズ喫茶「シアンクレール」や百万遍のブルース喫茶「ZACO」には頻繁に通っていた。 年を経て、今ではそのスノッブさも含めて「イノダ」のよさが分かるようになった。 という訳で、「コーヒーブルース」を口遊みながら、三条堺町へ向かった。 三条と言っても、新京極や寺町の喧騒から西へかなり離れ、静かな町並みに凛然として「イノダ」はある。 三条通りに面した三条支店と堺町通りに面した本店は、徒歩1分程しか離れていないが、趣を異にしている。 「コーヒーブルース」でうたわれているのは本店かと思われる。 僕は三条支店の奥にある円卓では何度かコーヒーを飲んだことがあるが、いかにも<通>を相手にしている雰囲気をプンプンと漂わせている。 今回は初めて本店に行ってみた。 たぶんここは観光名所のひとつでもあるのだろう。 周辺に観光名所もないこの夕暮れの喫茶店が超満員である。 僕は一番奥の禁煙席へ。 そこで高橋和巳の「邪宗門」を読む。 徹底した回顧主義である。 高橋和巳についても「邪宗門」についても書くべきことは沢山あるが、ひとつだけ書く。 自分の夏休みの課題図書として、「邪宗門」の再読を決め、東京のジュンク堂書店で上巻を買った。 その時、何故か上巻だけが棚に2冊並んでいたのが不思議だったが、旅の途中のどこかで下巻を買おうと思っていた。 ところが、ほとんどの書店に高橋和巳の本はなく、神戸のジュンク堂書店でもやはり上巻しかなかった。 東京に戻ってから旭屋書店で注文したら、出版社に在庫がなく返品待ちになるという。 結局ヤフーオークションで高橋和巳作品集の一巻ものの「邪宗門」を買ったのだが、それにしても下巻だけが売り切れているというのはどういうことだろう。 しかし、それ以上に、高橋和巳の「邪宗門」が書店から姿を消すということは、日本文学にとって由々しき事態であることを認識すべきである。 <今日のコーヒー> 京都「イノダコーヒ本店」 エクストラ 550円 #
by matchan-h
| 2008-08-21 21:27
| 喫茶店
世間的に有名な女性ヴァイオリニストは大抵美しい。 美しいから有名になったのか、そもそもヴァイオリニストを目指す女性は美人が多いのか、それとも逆に、あまた存在する女性ヴァイオリニストの中で、テクニックだけではなく容姿も兼ね備えていないと有名にはなれないのか? 僕の乏しい知識の範囲だけで女性ヴァイオリニストの名前を挙げると、諏訪内晶子、高嶋ちさ子、五嶋みどり、川井郁子、千住真理子、小寺麻由、スカーレット・リベラと、 しかし、そんな中、世間的には有名ではないが、圧倒的に美人なヴァイオリニストが高知にいる。 <絶世の美女>とは彼女のために作られた言葉ではないかと思うくらいの美人。 嶋崎史香だ。 初めて会った時に、「嘘ちゃうか?」と思うくらい美しいと思った。 その時は彼女の演奏は聴けなかったのだが、後に歌小屋の2階の「50時間ライヴ」の時に初めてその演奏を聴いた。 しかし、普段は僕自身も出演者として出演の合間にライヴを聴くことになり、なかなかじっくり聴くことができなかった。 実は、僕のバックでも「50時間ライヴ」の時と「フォークジャングル in KOCHI」の時に演奏してもらったのだが、その時もじっくり音色を聴いている余裕なんて勿論なかった。 今回、彼女とニセのBAND(大久保和花)が四日連続対バンをするという情報を知り、旅の日程を調整して、その四日間のうちの二日間ライヴを聴くことにした。 今回は完全に観客としてじっくり。 ピアノ(矢野絢子)伴奏で演奏するヴァイオリニスト・嶋崎史香。 ライヴの中で一曲だけ独奏があり、僕には結局その曲が一番よかった。 後から話を聞いた時、独奏はライヴの中でも一曲しか無理だ(構成上という意味だろう)と彼女は言っていた。 その意味は理解できるのだが、それでもただただヴァイオリンの音だけを聴く機会というのはほとんどないので、もっと独奏を聴いていたいと思った。 ヴァイオリンは人間の声に最も近い音色の楽器だというが、僕はそれよりもヴァイオリンの音に対しては圧倒的に<木>を感じる。 弦楽器という呼び方をするが、ヴァイオリンに関しては他の弦楽器よりも特に強く、弦よりも<木>の響きを感じるのだ。 この音の生まれ故郷は森なのだ、と。 実はそれが、多くの人がヴァイオリンの音色に魅かれている理由なのではないかとさえ思う。 ちなみに、僕は美しい女性のヴァイオリニストが、両手を離して顎と鎖骨の間にヴァイオリンを挟んだまま休息している姿が好きだ。 ヴァイオリンになって挟まれたいと思うのは、僕だけだろうか? 写真はそのライヴの時のもの。 <今日のコーヒー> 高知「劇場 歌小屋の2階」 コーヒー (ライヴ料金に含まれる+おかわり100円) #
by matchan-h
| 2008-08-11 19:17
| ライヴハウス
夏の旅の始まり。 高速バスで東京から徳島へ。 最近の高速バスは快適になったとの噂を聞いていたが、僕にはとても快適とは思えない空間だった。 席の前後の間隔が詰まり過ぎているのだ。 席数を確保するためには仕方ないことなのだろうが、いくらリクライニングしても足を充分に伸ばすことが出来ない。 僕ですらそう感じるのだから、足の長い今の若者達はもっと窮屈に違いない。 長時間その場所で過ごすのだから、<快適さ>というのは絶対条件だと思う。 たぶん、<快適さ>に対する認識が運営側と利用者側でズレているのだろう。 値段が安いと言っても、早割りの航空料金の半額にもなっていない訳だし、高速バスも善し悪しだと思った。 今回は徳島ではほとんど時間がなかったのだが、「たかしま珈琲店」だけは外す訳にはいかない。 徳島に来る度に必ず寄る喫茶店。 特製の鉄板で調理するサンドイッチが特に素晴らしい店。 今回は早朝ということもあって、敢えて初めてモーニングセットを注文してみた。 トーストは普通だったが、写真にも写っているように何故か砂糖が盛られていた。 トーストに砂糖を付けるというのは、徳島独特の食べ方なのだろうか? それとも、僕が知らないだけでトーストに砂糖を付けるというのは案外一般的なことなのだろうか? 名古屋の小倉トーストは有名だが、まだ知られぬトースト文化が各地に浸透しているのだろうか? なかなか興味深い。 元西鉄ライオンズの選手だったというマスターは、久し振りにみると元気がなさそうに見えた。 お孫さんらしい女の子は「ねぇ、ねぇ」と僕に呼びかけ、朝顔で作ったという紫色の色水を見せてくれた。 是非とも長く続いてほしい店だ。 <今日のコーヒー> 徳島「たかしま珈琲店」 モーニングセット 420円 #
by matchan-h
| 2008-08-05 06:39
| 喫茶店
今日、南青山の「岡本太郎記念館」に行って来た。 前回書いた<太陽の塔>への恋慕が募り、実物をいつか見に行く前の助走として。 「岡本太郎記念館」は旧岡本太郎邸で、中庭やアトリエに作品がそのまま残されている。 それらも勿論魅力的なのだが、2階に展示されている<太陽の塔>のミニチュアの方が僕には遥かに魅力的だった。 大阪万博に向けての<太陽の塔>制作過程がDVDで流されているのも興味深く観た。 それで思い出したのだが、大阪万博当時は<太陽の塔>の周りは大屋根で囲われていた。 それはまるで<太陽の塔>というロケットのための発射台のようだった。 他のパビリオンやその大屋根のせいもあって、当時は<太陽の塔>の大きさはさほど感じなかったのかもしれない。 ところが、今や<太陽の塔>は剥き出しで独りぼっちであり、それ故にその巨大さもより生々しい。 他の仲間は絶滅したのに、時代を間違えて生まれて来てしまった巨人のように。 受付の方が「写真を撮っても構いません」と言われたので(と言うか「どんどん撮って下さい」というようなニュアンスだった)、<太陽の塔>のミニチュア(1/50)の写真を撮ってみた。 普段はコーヒーの写真しか載せないけれど、今回は特別にアップしてみた。 コーヒーの横にあるのはポストカード。 その「岡本太郎記念館」の入口に、カフェテラスのあるカフェがある。 中庭の作品群を眺めながらコーヒーを飲めるなかなかいいカフェ。 ところが、僕が本を読みながらコーヒーを飲んでいる横で、サラリーマンらしき3人が<ユーロ>がどうの<為替>がどうのと、この世で最も下らない話をしていた。 そんな話は岡本太郎の作品を観ながらする話じゃないし、中学生がアイドルの話でもしてる方が余程マシだと思った。 彼らが去った後、急に都会の真空のような静けさが降って来て、僕は何処でもない場所にいるような気になった。 本当はケーキも美味しそうな店だった。 <今日のコーヒー> 南青山「a Piece of Cake」 フレンチコーヒー 550円 #
by matchan-h
| 2008-06-16 16:32
| 美術
先日、森見登美彦の「太陽の塔」という小説を読んだ。 それはなかなか面白い小説だっただけでなく、僕に<太陽の塔>の存在を思い出させてくれた。 みなさんは実物の<太陽の塔>を見たことがあるだろうか? 見たことがある方なら、あれほど存在感のある物体はなかなかないことを知っているだろう。 写真ではあの凄まじい存在感はなかなか伝わらない。 僕は大阪万博の時に最初に見た(その時人生で初めて迷子になった)。 小学生の頃にも確か遠足か何かの時に見たことがある。 1度目よりもその2度目の印象の方が僕には強烈だった。 <太陽の塔>は毎年少しずつ成長しているんじゃないかと思うほどでっかかったのだ。 それが地面からニョキニョキと生え出たように、或いは宇宙から降って来て突き刺さったように、あまりにも唐突に突っ立っている。 これがもしもナンバみたいな繁華街に屹立していたらどれほど凄まじい衝撃だろうか。 大阪万博終了後、一時撤去するという案が出たそうだが、そういう案を出すような奴のことを僕は<キチガイ>と呼ぶ。 あれは、間違いなく日本が誇るべく歴史的文化財である。 歴史的な建造物としては東大寺の大仏や法隆寺の五重塔や姫路城などに匹敵し、かつ芸術作品としてもゲルニカやミロのヴィーナスや最後の晩餐などと比肩する作品である。 現在の世間での評価があまりにも低すぎると僕は思う。 バイトの帰り道、歩きながらそんなことを考えていると、ふいに詩想を得た。 「これは書き留めねば」と思い、喫茶店に入ってその詩のデッサンを書き殴った。 で、推敲を重ねて出来たのがこの詩だ。 新宿駅12番ホームで<太陽の塔>を想う 「誰か俺と一緒に<太陽の塔>を引っこ抜きに行かないか」 と新宿駅12番ホームで叫んでみる その時俺は確かに何者かとがっぷり四つに組み合っているのだが 相手のまわしはイチモツがポロリとはみ出るほどユルユルなのだ たとえば革命は その何者かを幻の線路の向こう側にある幻の13番ホームへと寄り切ることなのかもしれない などという俺の二十世紀的ドン・キホーテ的妄想など 目の前の車輪とレールの間で軽々と粉々にされるばかりだ そんな時ふいに誰かが俺の背中を押す ほんの1ミリくらい 別の誰かがまた俺の背中を押す またほんの1ミリくらい そうやって何万人もの手が俺の背中を押す もしも俺が震える手にナイフを握りしめていたら そのナイフは目の前にいる誰かをメリメリと突き刺すだろう 新宿駅12番ホームはそんな危うさに満ちている 心優しき共犯者たちは携帯電話やビニール傘や恋人の手を触っている振りをしながら ほんの少しずつお互いの背中を押し合っている ゴールデン街では 資本主義みたいに太ったママがカウンターの中でウヰスキーを片手に俺の帰りを待っている 四畳半の風呂なしアパートでは キャンディーズの古いポスターと手に馴染んだK・ヤイリのギターが俺の帰りを待っている 月の裏側では 「もうとっくに終わってるのよ」と呟いたはずの君が今でも俺の帰りを待っている だから早いとこ<太陽の塔>を引っこ抜いて地球をプシューと言わせたら 俺もとりあえず帰ろうと思う 原子爆弾よりも安らかに眠るために 新宿駅12番ホームよ ひとりにひとつずつの<太陽の塔>よ 俺はいつしか叫んでるのか叫ばれてるのかも分からなくなり 間違った電車に乗って間違った場所に向かっているところ いずれにしても<太陽の塔>は相変わらず不機嫌そうな顔で挑発しながら 至る所で俺を待ち構えている (作・松本秀房) 僕がこの詩のデッサンを書いたのは、池袋には珍しいジャズ喫茶。 レコードとCDをしっかりしたスピーカーで流す店なのだが、全然ジャズ喫茶っぽくないジャズ喫茶なのだ。 何がジャズ喫茶っぽくないか考えてみたのだが、よく分からない。 席の作りが落ち着きにくく出来ているからかもしれない。 招き猫やふくろうの置物が置かれていて、竹下夢二のポスターが飾られている不思議な喫茶店だ。 <今日のコーヒー> 池袋「OWL」 ブレンドコーヒー 450円 #
by matchan-h
| 2008-06-15 12:27
| 詩
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